記念日反応、命日反応、大事な存在を失った後、
その相手に関する日に悲嘆がぶり返すことがあります。
私も、ペットロスを抱えつつも
日常生活を取り戻していたところですが、
この「記念日」には悲嘆がぶり返しがちです。
こんなに時間が経ったのに、
いつまでも悲しんでいたら相手も悲しむのに、
て思ってても反応しちゃうんだから
仕方ないんですね。
この記念日反応とは何なのか?
この期間をどう過ごせば気持ちが楽になるのか?
私の体験からは、その意味を知って
自分なりの過ごし方を決めることがいいんじゃないかなって思います。
記念日反応・命日反応とはどんな意味?
記念日反応とは、大切な存在や身近な存在を喪った後、
その相手を想起させるような特別な日やその前後の日に生じる
心身に不調のことを言います
記念日は、命日(月命日)や誕生日、何かの記念日の他に
年末年始、クリスマスなど強い思い出のある日も入ります。
加えて、災害や事故など関係ある出来事の日付も含まれます。
これは、何らかの出来事とその日付が強い結びつきを持って
記憶されてしまうため、
意識せずとも想起されてしまうので仕方ないのです。
私の場合は、ペットロスなので人ではないのですが
大切なうさうさの誕生日、お別れした命日・月命日
うさぎだけに十五夜などに辛さがぶり返すことがあります。
また、
だから、人によって反応が起きる日も様々です。
そして、起きる反応も様々なのです。
記念日反応・命日反応に起きる反応とは?
グリーフケアの現場では、
よく見られる反応を大きく4つに分けています。
記念日(命日)反応でも、これらに似た症状が現れるので
参考にまとめてみました。
◎肉体的反応:身体に関連する
・食欲がなくなる(減退する)
・よく眠れない
・すぐに疲れる
・便秘や下痢などの胃腸障害
・頭痛、眩暈
など
◎行動的反応:行動に関連する
・ぼんやりする
・何もしなくても涙が流れる
・引きこもる(人との交流を避ける)
・仕事などに没頭する
・故人の物などに固執する
など
◎心理的反応:感情や精神面に関連する
・罪悪感や自責感
・何もしたくない、無力感
・感情が麻痺する
・孤独感
・怒り
・悲しみ
など
このようなグリーフに関する反応は
個人によって違うがために
なかなか人に理解され難く、
一人で悩んでしまうことが多いのです。
だから、もし、あなたにとって特別な日に
辛い症状が出るのならば
それは記念日反応なのだと理解して
我慢しなくていいんだよって伝えたいです。
涙の浄化作用は抜群!悲しければ泣いていい
グリーフの反応として
涙が出るというものがあります。
悲しくて、辛くて泣く涙もあれば
何もしないのにふと涙が溢れてくるというものもあります。
実は涙には、「情動の涙」としての役割があるんです。
コルチゾールというストレスホルモンがあるのですが、
その成分を低下させるのです。
ストレスを体外に排出すると思うと
泣くとスッキリするのも当然と言えるでしょう。
また、涙を流している状態は
副交感神経が働いているので、
リラックスさせる効果もあると言います。
思いっきり泣いた後は、
幸福ホルモンと言われるセロトニンが増加したり、
エンドルフィンという鎮静作用を持つホルモンが働いたりと
生理的にも涙の役割は大きいようです。
カウンセリングセッションでも
自分の感情を解放する時に涙が出ることがあります。
涙が持つ癒し効果は大きいのです。
記念日(命日)反応の対処法5つ
記念日反応は、とても辛いです。
それまで、哀しみを乗り越えられたかな、、って
思えていたとしても
この日だけはぶり返すことが多々あるので
あー、私まだだめなんだって
さらに落ち込んじゃう人も多いと聞いています。
だから、この反応が起きるのは当然のことと思っていいのです。
その上で、この辛さを軽くしてくれる
対処法を持っておくことも大事だなあと思います。
記念日(命日)反応の対処法1:我慢せずに泣く
涙は大いなる癒し効果があります。
そのことについては上記にもありますね。
泣いちゃダメって思う方が多いから
ここでも泣いていいよ〜って言っておきます。
毎日、悲しみを我慢している方こそ
こういう日は思いきり泣いて
ご自身を浄化させてあげることも大事ですね。
私もよく泣いています笑
我慢せずに泣くと、
よくまあ、これだけ泣けたなって
クスッと笑えることもあるから不思議です。
記念日(命日)反応の対処法2:思い出させるものを避ける
記念日ではなくても、
思い入れのあるものや、思い出がある場所などは
ちょっと見るだけでも辛くなるってことがあると思います。
こういう日は、
わざわざそれに触れることはありません。
何もなくても辛くなるのだから
あえて触れないようにする、避けることも
考えるといいですね。
私は、この日は
うさうさが、よく遊んでいた場所には
近寄らないようにしています。
記念日(命日)反応の対処法3:儀式などを行う
お葬式や1周忌、お墓参りなど
故人を偲ぶ行事がありますね。
ペットの場合でも
身内で儀式的なことを行うことができます。
相手を思っての行事ではありますが
気持ちに区切りをつけるためにも有効だそうです。
私の場合ですが、生きていた時にできたことが
亡くなってしまったらできなくなってしまうため、
せめてできることを、、と思うと
記念日ごとにちょっとしたセレモニーを行うようにしています。
大したことはしてないけれど
好きな食べ物をお供えしたり
飾りのお花を豪華にしたり
いつもとはちょっと違うことをするだけで
何かしてあげられた気持ちになります。
全くもって自分の都合なのではありますが
「今日は、○○だから特別だよ」って
言えることで心が楽になることもあるんです。
記念日(命日)反応の対処法4:自分を労る
記念日対処法の4つ目は自分を労ってあげることです。
泣くのも、感情面での解放になるからいいんですけど
哀しみや辛さで傷ついている心を
癒してあげることをして欲しいんです。
それも、心と身体、内側と外側からを意識して
贅沢に労ってあげてください。
悲しみに暮れていると
肩が凝ります、胃腸も不調になります、
心の中も真っ暗で夢や希望も嘘くさくなります。
(個人差がありますから、絶対にではありません)
そういう前提だとしたら
あなたの身体はどうしたら喜ぶのかな?
あなたの心はどうしたら喜ぶのかな?
って考えて、そのためのことをできる限りするといいと思います。
朝寝坊や昼寝もありだけど、
人の手を借りてマッサージやお手入れをするのもあり。
美味しいものを食べる、飲むのもあり。
素敵な場所でのんびりするのももちろんありです。
私は、部屋にいると決めているので、
美味しいお菓子を用意したり
この日は料理はお惣菜や出前にしたり
好きな音楽をかけてアロマ焚いて
のんびりすることにしています。
きゅっと縮こまっている心や身体を
緩めるだけで
気や血の巡りも良くなるから
元気を取り戻せると思います。
記念日(命日)反応の対処法5:意味を捉え直す
記念日反応を、
お別れを前向きに捉え直す機会とするのも
効果的な過ごし方だと思っています。
私の場合は、
うさうさを喪ってしばらくした頃、
「この子が私と共に生きたことを、
喪った哀しみだけで終わらせたくない!
この出会いや共に過ごした日々には
きっと何か意味があるはず!
それを自分なりに受け取って
残りの人生に生かしたい!
うさうさとの日々をハッピーエンドにしたい。」
そう思うようになりました。
そうすると、
自分の人生をいい加減に生きることができなくなりました。
喪ったことは辛いけど
それによって、気づいたことや成長したことを
天国のうさうさに見てもらおうと
毎日を大切に過ごすようになれたのです。
今までの自分の在り方や行動パターンを見直し、
本当にやりたいこと、願いは何なのかを
真剣に考えるようにもなりました。
大切な存在を喪ったことは本当に辛いし
残された身で生きていく苦しさもあるでしょう。
それを、悲しい、苦しいと泣いて過ごす、
あるいは何もなかったかのように過ごすこともできます。
だけど、
そのお別れに自分なりの意味を見出して
自分の人生に生かしてもっと幸せになることもできるのです。
これは、その人の選択なので
私はどうしなさい、と強制はしません。
ただ私は、
意味を捉え直すことができて良かったと思っています。
記念日反応の対処法について
5つ紹介しました。
辛い思いをしている方の参考になれば嬉しいです。
記念日(命日)の過ごし方リストを作っておくといい
実際に、亡くなったうさうさの誕生日を迎えた時
記念日反応が起きて辛くなりました。
そうした時に、
自分はどう過ごせばこの日を乗り越えられるのか
「過ごし方リスト」を作ってみました。
このリストを作る作業だけでも
気が紛れて、気持ちが軽くなりました。
意識とか感情とかって
常に付きまとってくるイメージもありますが
実は、これらは通り過ぎていく雲のようなもの
と思っておくといいです。
一瞬雲で太陽が隠れた時も
しばらくすると雲が去り
また陽が降り注ぐものですよね。
それが自然なんです。
ずっと止まるものはない、
全ては通り過ぎていくこと、と知っていると
辛いなあって思いも
自分を苦しめる罪悪感なども
その時間をどうするのか決めて
やり過ごすことができます。
だから、「過ごし方リスト」を作ることはオススメです!
・とりあえず泣く
・散歩する
・好きな食べ物をお供えして一緒に食べる
そんなので構いません。
反応が起きそうな方は
ちょっとした物から作ってみてはいかがでしょうか。
記念日(命日)反応について
意味や私の経験も交えた対処法をまとめました。
歳を重ねると、お別れの機会も残念なことに増えるのです。
親や親しい人の見送りやペットロスもそうですが
力を注いできた仕事の引退や、
免許や資格の返上なども、
大切なものを失う、という点では同じように辛い感情が生じます。
なくなる一方と考えるのではなく、
そのことを新たな機会として捉え、
今をより幸せに思えるといいなあっ、て思ってます。
そんな参考になれば・・・
読んでくださりありがとうございました。