「私はこれまで、何のためにがんばってきたんだろう?」
頑張って頑張って頑張ってきたのに
無性に疲れて何もやりたくなくなってしまう。
がんばりすぎた自分がバカらしく思えてしまう。
そんな経験はありませんか?
私にもそういう経験がありました。
だから、がんばり過ぎてしまうことの弊害もよくわかるつもりです。
この記事では、がんばりすぎて疲れてしまった自分を認め、
癒してあげる簡単な方法を紹介します。
私の経験も踏まえて書いているので、実用性もあると思います。
がんばり過ぎちゃうあなたが、
自分優先でもいいんだなって思ってもらえたら嬉しいです。
がんばりすぎて疲れ切った私の選択
がんばることはいいことだ。
がんばるから、目標が達成できるし、
達成できないとしてもそこに成長はある。
がんばらなければ何も変わらない。
そう信じて、いろいろなことを私は頑張ってきました。
母子家庭で育った私は、
大人になって父の代わりに家族を守らなければと
思って生きてきました。
安定した仕事に就くために、
教員の資格をとり小学校の先生になりました。
でも特に秀でた能力もない私は、
言われることをきちんとこなすこと、
先生として生徒や保護者の要求に応えることで
責務を全うすることが大事だと考えるようになりました。
もちろん、子供たちを教える仕事は楽しいのですが、
それ以外にもたくさんやるべきこと、やらなきゃいけないことがありました。
子供たちにもがんばることを奨励し、
私も少しでもいい先生と言われるようにひたすら頑張った日々でした。
だけど、がんばらなければ認められない、
がんばらなければ喜ばれない、
その思いを抱えている限り、
どんなに頑張っても、これでいいというゴールには辿り着けませんでした。
がんばっても頑張っても
次々とやるべきこと、やらなきゃなことが降ってくる毎日、
私はすっかり疲れてしまいました。
なんでこんなにがんばってるのに報われないんだ?
そもそもやりたくないことまでがんばって何があるんだ?
とある日、プツンと何かが切れたんです。
もう「やりたくないことはやらない!」
そこで、はじめて自分の生き方、働き方を振り返ったのです。
そして、私が好きなことや得意なことを活かした自由な働き方を探して、
学校の先生を辞めてしまったんです。
「がんばる」という鎧を着ていたことに気づいた私は、
その鎧を脱いだことで初めて、
本当に自分がやりたいことへと向き合うことができました。
だから、がんばり過ぎて疲れた時は、
一旦立ち止まって、
本当の自分の願いや思いに気づくチャンスではないかと思います。
なんで私たちはがんばりすぎちゃうのだろう?
今から私は「がんばる人になります」なんて
宣言したつもりは全くないのに、
気づくとがんばる人生を過ごしていました。
がんばることが当たり前、
がんばらないのは何か足りない、と思い込んでいると
なんでそんなにがんばるのかに意識を向けることはできません。
では、いったいなんで私たちはがんばり過ぎちゃうのでしょう?
その背景には次の3つのことが影響していると言われています。
がんばることを奨励された教育や価値観
1つ目は、昭和の教育や価値観によるもの
ここでは40代〜60代の、高度成長期時代に子供時代を過ごした人に多く見られる傾向とお考えください。
その時代に生きた人たちは、
「がんばることが能力を発揮すること」
「がんばることでもっとよい自分へと高められること」
を学校や家庭、職場などで刷り込まれてきています。
私も経験がありますが、「結果」よりは「努力の過程」を
求められることがよくありました。
がんばれば褒められる、そんな思いもその中で培われていったものです。
この、子供時代からの無意識の刷り込みは当たり前の感覚となっているので、
自然とがんばる人へとなっていってしまったのです。
完璧主義や周りの目を気にしすぎる傾向
2つ目は、完璧主義や周囲の目を気にしてしまうことがあります。
完璧主義の人は、できるだけ完成度の高いものを目指すため、
結果として素晴らしいものを残すことができますが、
そこに至るまでに度を越した取り組みをしてしまいがちです。
それが続くと、流石に疲れも出てくるでしょう、
また、周囲の目を気にし過ぎるのも要因の1つです。
この程度では認められないのではないか、
あの人と比べたらまだまだ足りないのではないか、
もっとやったほうが喜ばれるだろう、など
自分のめざすゴールよりも他人の期待や要求に応えようとし過ぎてしまうのです。
結局のところ、誰を満足させられたの?と思うと
何のために頑張ったんだろう?という思いも引き起こしてしまいます。
自己肯定感の低さ
3つ目は、自己肯定感の低さが考えられます。
日本人は自己肯定感が低い、と統計などでも言われています。
つまり、このままの自分ではだめという見方をしていると、
ダメにならないようにがんばる、という意識が働いてしまいます。
これはビリーフリセットのお悩みにもよくあがることです。
一生懸命がんばっているけど、結局何のためにがんばっているのかわからない。
本当に私がやりたいことをやれているのかわからない。
そんなお悩みの背景に、
「ダメにならないようにがんばる」というビリーフの影響が見られます。
もし、あなたの中にも
「がんばらない私だと〜〜がない」
「がんばらない私はーーである」
のようなちょっと怖い決めつけがあったら
何かしら自分を否定的に定義するビリーフがあるのかもしれません。
このように、がんばりすぎにも何かしら理由があります。
それらに気づくと、がんばり過ぎて疲れてしまうという現状を
変えていくことができます。
がんばりすぎた時のサインや症状は?
気づくといつもがんばりすぎちゃう人、
度を越すと心身面にも悪い影響が起きてしまいます。
だから、がんばりすぎちゃう人こそ、
一歩手前で止まるために
「がんばりすぎのサイン」を知っておくといいですね。
ここでは、一般的にがんばりすぎた時に現れる兆候を紹介します。
これが自分にも当てはまる、というものが見つかったら、
それを参考にがんばりすぎを防いでくださいね。
がんばりすぎのサイン:心的なもの
まずは、精神面に現れるサインや症状です。
・なんだかわからないけど、イライラ、むしゃくしゃして、ちょっとしたことでも怒りが湧き上がる
・なんだかわからないけど、急に気持ちが落ち込んで、自分なんてダメだと自分責めをする
・なんだかわからないけど、急に不安になって、あれをしなきゃとかこれしてないけどやばいかな?と次から次へと心配事が浮かぶ
・周りの目が気になって、もっとなんとかしなきゃ、これじゃ足りないかもって焦りまくる
・すご〜く孤独感を感じる。どうせこんなにやっても、誰もわかってくれないって寂しくなる
どうですか?
これあるなってことはありましたか?
私は、イライラや落ち込み、孤立感を感じることが多いです。
気づいたら、深呼吸して自分を見直すことにしています。
がんばりすぎのサイン:身体的なもの
続いて、身体に現れるものです。
これも場合によっては病院に行ったほうがいいこともあるので、
軽く見ずに診察を受けることも検討してくださいね。
・胃腸の不調、急にお腹が痛くなったり、吐き気がしたりします。
・身体中がガチガチに凝って、重たく感じます。慢性化すると、頭痛や腰痛なども引き起こします。
・睡眠の不調。睡眠が浅くて、夜中何度も起きてしまう。寝つきが悪いということもあります。
・食欲がない、食べる間も惜しんでしまうこともあり、不規則な食生活になってしまう。あるいはあり過ぎるということもある。
・めまいや耳鳴りなど。こういう症状は自律神経にも関わるので要注意。
こちらはどうですか?
身体的なものは、無理をした結果生じることもあるため、
時には身体を休めることを優先してほしいものです。
がんばりすぎのサイン:行動的なもの
続いては、行動に出てくるサインです。
・周りや他のことが見えなくなってしまう。
・注意力が散漫になり、ちょっとしたミスを連発してしまう
・周囲とのコミュニケーションが億劫になる
・お腹が空かなくても、常に何かを食べたり飲んだりしてしまう
・やらなくてもいいことを引き受けたり、やる、やらないの判別ができなくなったりしてしまう
行動面は、外にも現れるため、周りの人から気付かされることもあります。
「最近イライラしていない?」とか
「どうしたの、なんか変だよ」とか
言ってくれる人がいたら、それこそ自分を見直す時です。
そういう時こそ、ちょっと立ち止まって自分の状態に静かに向き合ってみましょう。
がんばりすぎて疲れたときに私を癒す3つの習慣
がんばりすぎて疲れてしまった時の対策を、
何かしら持っているといいものです。
ここでは、自分でも簡単にできる「癒し」を3つ紹介します。
疲れた時は、身体もですが思考・脳が過剰に働いていることが多いです。
ですから、感情や体感覚に働きかけるものにすると、
いい気分転換にもなってくれます。
また、〜〜したときは○○する、と上にあげたサインとセットにすると
疲れた自分を癒す習慣作りにもなりますよ。
がんばりすぎを癒す習慣①自分を褒める声かけ
自分の心を癒す言葉を自分にかけてあげましょう。
「私がんばってるね、えらいね」
「私、〜〜なことまで気を使っていたんだね、お疲れだったね。」
「私、嫌なことも我慢しちゃったね、辛かったね、やだって言っていいよ。」
のように、自分が癒されるなって言葉をいくつかピックアップしておくと
自分への声かけがしやすくなります。
うまく言葉が見つからない場合は、
「私、ありがとう」って私へのありがとうを言ってあげるのも癒されますよ。
がんばりすぎを癒す習慣②プチ瞑想
考えすぎてる頭さんを空っぽにして休ませる
プチ瞑想をしてみましょう。
リラックスした状態になり(座っても寝てても可)、
ゆっくりと呼吸をします。
この時、最初に息を吐き切るのがポイント。
さらに、肩に力が入ると胸呼吸になるので、
肩の力を抜いてお腹の下から息を吐き出すようにするといいです。
いっぱい吐いたらいっぱい新しい息が入ってきます。
自分のペースでゆったりと呼吸しながら
頭の中の雑念を空っぽにしましょう。
私のおすすめは鼻呼吸です。
何度か呼吸を繰り返すと気持ちも思考も落ち着きます。
そこで、自分を振り返ってみるのもいいでしょう。
がんばりすぎを癒す習慣③軽い運動
行動派の方は、身体を動かすのもいい習慣になります。
ひたすら歩く、ストレッチをする、自分が好きな運動をする、
なんでもいいと思います。
ただし注意点は、ウォーキングやランニングは
思考を働かせないようにすること。
運動している時は、身体の感覚を感じてください。
目で見るものや耳から聞こえるものに意識を向けるのもいいですね。
身体をしっかり動かすと、血行も良くなり呼吸も自然にできるため、
気持ちを切り替えたり身体面に現れる不調の対策にもなりますよ。
がんばることが大事って信じてきた私たちは
がんばることを止められずに心身に不調をきたしてしまうこともありました。
これからはがんばりすぎて疲れちゃう前に、
自分を癒すことも心がけられるといいですよね。
ぜひ、簡単にできる3つの習慣も試してみてください。
そして、がんばりの度を越す前に、サインに気づいて
自分を取り戻す時間を作ってあげてくださいね。
お読みくださりありがとうございます。