令和6年、1月1日は忘れられない元旦になるでしょう。
この日は、穏やかに新年を祝う1日になるはずでした。
でも、16時過ぎに石川県を中心に北陸・上越地方を襲った震度7強の地震に、
その思いは崩れ去りました。
令和6年能登半島地震と名付けられたこの震災で、
被災された皆さまにお見舞い申し上げます。
1日も早く、安心して生活できる環境が戻ることを願って止みません。
そのためにも、この記事では、
私たち個人ができることを考え、提案をしていきます。
誰か、あるいは被災者や被災地域の支援に役立てば幸いです。
被災地支援:被災地が復興するまでのの3つの段階
令和6年能登半島地震が起きてから3日後に
女性起業家のグループで支援について考える会がありました。
そこでは、
補助金活用コンサルタントの小池裕子さんから
かなり詳細な震災時の対応をお聞きしました。
小池さんは、2004年に起きた中越地震に被災者でもいらっしゃいます。
その時の経験から、
有事における行動の仕方や信頼できる支援者団体について
情報を共有していただきました。
その中で、私が印象に残ったこととして、
「被災地が復興するまでの3つの段階」というものがありました。
このような災害が起きると、
どうしても、すぐに何かしなきゃと慌てふためいて何かするのに、
しばらく時間が経つとそんなことも忘れてしまう
そんなことありませんか?
でも、災害の影響でひっそりとなくなっていった、
人々の暮らしや産業、地域、自然、歳事などがあるのです。
それらは、息の長い支援があれば
今でもどこかで存在していたかもしれません。
本来の支援は、被災地や被災者が
自分らしい日常を取り戻せるまで手を差し伸べることが必要なのだと思っています。
そこまでを見据えた支援の段階があるのだということ、
このことは多くの方に知っていただきたいと思いました。
3つの段階とは、
1. 被災期←今ココ
2. 復旧期
3. 復興期
というものです。
簡単に説明すると、
「被災期」というのは、まさに今。
震災が起きて、被災者の救助や支援、
災害の状況を知り被害を最小限に食い止めるべく
活動している時のことです。
被災者は避難所や各住宅で身の安全を確保し、
生活を立て直す準備の時期と
私は捉えました。
「復旧期」というのは、
形あるものを元に戻す時期。
瓦礫の処理や崩れた建物、道路などの修復を行い、
生活できるレベルへと戻していく時期のことです。
まずは、避難所設営とともに、
ライフラインの復旧作業が始まっています。
1月10日現在、最も困難とされているのが
孤立集落への支援と報道されています。
地域の特性も踏まえ、復旧には時間がかかると言われており、
その映像や報告には心が痛むところです。
「復興期」というのは、
災害前の状態まで、現状を立て直していくこと。
次の災害時への予防や対策も含まれるので、
実質的には、より高いレベルでの立て直しを目指していくこととなります。
東日本大震災では、
復興までを10年計画として取り組んでいますが、
すでに10年は過ぎたものの
復興を終えたとは言えないようです。
交通やインフラの復興は済んだようですが、
いまだに、3万人以上の方が避難生活から復帰できていないとのことです。
これには、原発事故も重なったことが影響としてあるのでしょうが、
人々の日常生活を取り戻すことの困難さを物語っていると感じました。
つまり、私たちが当たり前のように思っている日常生活は、
実は様々な要因によって支えられているもので、
その一つが崩れたら再建が難しい
とても貴重なものなのだということですね。
被災地支援を考えることは、
私たちの日常生活を見直すきっかけにもなると思いました。
以上3つの段階でした。
専門家の方の意見とは違うこともあるかもしれませんが、
非常にわかりやすい捉え方だと思っています。
被災地支援:今できることは何があるのか?
毎日ニュースで目にする、
被災地の状況は本当に胸が痛くなります。
なんとか手助けできないものかと
動けない自分にもどかしさを感じてしまいます。
そう思われる方も多いかもしれませんね。
でも、闇雲に素人が動いても、かえって被災地支援の現場の
負担になってしまうこともあるのだそうです。
例を挙げると、
必要そうな物資を送ること、
とにかく現地に入って何かをしようとすることなどです。
このことについても
小池さんから貴重なお話をお聞きしました。
まず、物資を送るということですが、
被災地にとって難点となることが多いのだそうです。
送られた物資を置く場所がない、
それを振り分ける人の手が足りない、
不要なものを送られても現地はすでに瓦礫の山、
ということなので
本当に必要とされているものを
しっかりと届けられる人や団体に送った方がいいということです。
加えて、現状では
物資を必要としている地域は
道路状況に支障が出ていて
流通も滞りがちだそうです。
雪などの悪天候に阻まれていることもあり、
何の準備も予備知識もない人が
現地に向かうことで
重要な支援の足を引っ張ってしまうことにもなりかねないということ、
これらの話は、被災地を見てきた方の言葉として
とても重く受け止めました。
私たちのような、一般人は
勝手に動くのではなく、
必要とされている時期に、
必要としているところに
必要な支援を送る方法を
考えた方がいいと思いました。
何かをしたいのならば、
直接支援に動いている人や団体、組織を通じて
できることをするのがよさそうです。
そのためには、
支援の方法と支援を行っているプロ集団の活動を
知ることも大事です。
そこで、実際に多くの地域で長年被災地支援に携わってきた
「被災地NGO協働センター」の方から
お話も伺いました。
被災地NGO恊働センターの方から聞いたこと
「被災地NGO恊働センター」とは
災害救援事業や教育普及活動などを行っている
兵庫県にあるNGOです。
団体のサイトを拝見すると、
国内の支援にとどまらず、海外の団体とも連携して、
国内外で支援活動を行っていることがわかりました。
被災期の支援から、復興期のまちづくり支援まで
幅広く、息長く支援をしている団体ということがうかがえました。
その団体の代表である、頼政良太さんからも
個人でできる被災地支援について教えていただきました。
その中で大事だと思ったポイントが3つあります。
1つ目は、能登半島という地域の特性を活かした支援が大切だということです。
半島という地形から、元々交通が行き届いている地域ではありません。
それが、地震や降雪などに予知、
通路が遮断され、交通状況が非常に悪いということ。
通常なら、金沢から珠洲まで車で2時間で行けるところが、
6〜7時間かかっているのだそうです。
孤立地域が出ていることもその表れですね。
そういうことから考えても、
交通の負担をかけない支援を考えた方が良さそうです。
2つ目は、ライフラインがまだ整っていないこと。
これは、時間の経過につれて改善しているようですが、
10日現在でも停電の地域が多数あることが報道されています。
3つ目は、一番ありがたい支援が寄付金ということです。
その理由としては、
まだ物資を送る手段が整っていないこと。
時期によって必要な支援も変わってくること。
住宅倒壊も多く、今後避難所生活や復旧までの時間がかかるだろうということ。
地域によっては、
関わりのある団体・組織による支援が有効なこと、などでした。
その理由も納得しました。
インターネットで、いろいろな情報を調べても、
大手の情報通信メディアの記事や
自治体が発信している情報しか見つけられません。
そこからは、
実際の被災地の声や状況を慮ることは難しく、
どこに、何を支援したらいいのかがわかりません。
Xでは、支援者、被災者ともに
発信を目にするのですが
そこに綴られている言葉は
一般の報道よりも痛々しい、
でも生きようとする力も満ちています。
だから、その現状を知っている組織(自治体も含め)、団体に
私の代わりにがんばってもらう方が
被災地の方の役に立つのだなと思いました。
被災地支援:個人ができること、今は寄付がいい!
令和6年能登半島地震、
痛ましい現状を知るにつけ、何ができるのかを考えていました。
私としては、
個人ができることは信頼できる組織や団体に
寄付を通じて支援の手を届けることが第一かと思いました。
今後、状況が落ち着いてきたら
それ以外の支援、
例えば、地域に入ってのボランティア活動や
地域の物を買う、地域に行ってお金を使う、なども
できるようになると思います。
それまでの、被災期から復旧期へ向かう現在は、
支援が滞りなく進むように寄付をします。
自分のお金だけではなく、
起業家という私の肩書きも活かして
私のビジネスを通じてその他の方とも一緒に寄付をしたいと思っています。
その寄付についてですが気になることは
義援金と支援金の違い、
どこに寄付をしたらいいのかという寄付先かと思います。
そこで、義援金と支援金の違いを確認しましょう。
義援金とは何か?
義援金とは、被災された方に直接配られるお金のことです。
自治体や非営利組織などが窓口となり、
集めたお金を被災者に公平に平等に分配されるものです。
個人に配られるので、使い道は個人が自由に決めることができます。
そういう点では、個人にとってありがたいお金ですね。
ただし、公平・平等という観点から
集めたお金は一旦被災自治体に送られて
「配分委員会」により分配されるとのことです。
つまり、メリットとしては、
個別に自由に使えるお金として、公平に配られるということがあります。
反対にデメリットとして、
被災者の手元に届くまでに時間がかかるということもあります。
とはいえ、安全に、公平に被災者へ届けるお金が義援金なのです。
支援金とは何か?
支援金は、個人ではなくて被災地で活動する支援団体などに送る寄付金のことです。
被災地支援のためには、
様々な物資を運んだり、被災者の支援をしたりすることに加え、
地域の復旧作業も行政では届かないところを補う役割が必要です。
それを行う、各機関や非営利団体の活動資金として
使われるのが支援金なのです。
使い道は、各支援団体や組織の活動によって違います。
このメリットとしては、
被災地での人命救助や復旧作業など、
迅速に対応すべき活動に役立てられるので、
速やかに活用されるということがあります。
加えて、被災地支援に長けている支援者が、
行政では手の届かないところまで補えるということもあります。
デメリットは特に浮かびませんが、
使い道は支援機関や団体の活動により決まるため、
どのような活動をしているのか、
その機関や団体が透明性なども考慮して選んだ方がいいということはあります。
そのため、どこに寄付をしたらいいかわからない、、と
悩む方もいるかもしれませんね。
寄付先をどう選択すればいいか?
それでは、どこにそのお金を寄付したらいいのでしょうか?
義援金については、大手の組織や自治体が募集しています。
最大手は日本赤十字社でしょう。
また、自治体のホームページを見ると、
自治体ごとに義援金の募集ページがありますので、
この地域の支援をしたい、と思う自治体があれば調べるといいですね。
支援金については、
各々の非営利団体から寄付をするといいようです。
先ほど、紹介した「被災地NGOセンター」も随時寄付を受け付けているとのことなので
寄付先に迷う方はこちらの団体を支援してみてはいかがでしょうか?
http://ngo-kyodo.org/donationandmembership/
また、自治体でも支援金を募集しています。
ふるさと納税のページから
支援金の寄付もできるのでこちらも参考にするといいですね。
https://www.satofull.jp/oenkifu/oenkifu_detail.php?page_id=507#town-anamizu-ishikawa
他にもあると思うので、
ここはいいかも!と思う寄付先があったら
また追記していこうと思います。
何かをしよう、と思ってからこの記事をまとめるまでに
ずいぶん時間がかかってしまいました。
しかし、支援は復旧・復興も視野に入れて行なっていきたいものです。
私もここから、支援活動へと進んでいきます。
1日も早く、被災者の方が安全でホッとできる
日常生活を取り戻すことができますように心から願います。
読んでくださり、ありがとうございました。