私は一体誰?
母、妻、娘、職場でのポジションなどこれまで50代女性は
たくさんの役割を生きてきたと思います。
それらを必死に担ってきて、ふと立ち止まると
あれ私は一体誰なんだろう?
そんな思いに耽ることはありませんか?
与えられた多くの役割を担い、
苦しく思うのはあなただけではありません。
だから、これからの人生はその「役割」を自分で選び、
私らしさを実感できる毎日をデザインしていきましょう。

なぜ50代は役割を担うことが苦しくなるのか?
一般に50代女性が抱える役割を数えてみると
かなりの種類、量があることに気づきます。
家庭では、妻、母、娘、姉、妹、など
職場では、役職に加えて、
相談相手、若手育成担当、場を和ませる人なども期待されていることでしょう。
地域でも、趣味の場面でも、何らかの役割がありそうです。
私は個人事業主なので、職場の肩書はありませんが、
コーチ、コンサルタント、カウンセラー、などなど
様々な役割があります。
もちろん、家庭や地域の仲間の中でも言わずもがなです。
それらに一生懸命な時は、あまり気づかないものですが、
50代になると、更年期など身体の不調を覚えることや
子の巣立ち、親の看取り、昇任や定年など
大きな変化を迎えることになります。
そういう中で、
その役割も変わっていく、手放すものもある、
さらには、
その役割を必死に生きてきたのに
それらを失う怖さなども襲ってくるのです。
これらの大きな変化や精神的な痛み、
苦しくないわけがないのです。
もし、あなたが役割を担うことに疲れたなあと思うなら
それはあなたの本当の気持ちなんだと思います。
ここで、再び「よいしょ」と背負う前に、
一旦役割の見直しをしてみませんか?

喪失体験が役割を生むこともある
周囲から与えられたり、自ら望んで引き受けたり
そういう役割が多いと思うのですが、
中には、喪失体験が生む役割というものもあります。

役割を生む喪失体験
喪失体験が役割を生むとはどういうことなのか?
それは、チャック・スペザーノ博士の著書「傷つくならばそれは愛ではない」
にみることができます。
「世話する人」の役割を生き、みんなの痛みを救おうとするのに
自分の痛みはいつも隠したままという、偽りの助け人をやっているかもしれません。
大切な何かを喪う体験をした人は、
しばしば、その辛さ、痛みを感じなくさせるために、
なんらかの役割を担おうとしてしまいます。
上の博士の言葉の「偽りの助け人」は、
まさにそのことを指しているといえます。
すなわち、自分ではない、自分と同じように困った他者に向け、
自分を救いたいと思う方法で、その他者を助けようとするということです。
これは書いている私も胸が痛くなる指摘です。
私の大きな喪失体験は、小学生の時に父を亡くしたことでした。
その時、私は父の代わりになる!と決めて、
先生になり、家族を助けようと生きてきました。
私自身を生きるのではなく、
父のように家族の大黒柱という役割を背負ったことになります。
ああ、イタタタ・・・
カウンセラーや心理相談を仕事にしている人の中にも
自分が負った過去の傷と同じ傷を持った
他者を癒すことに力を注ぐ方をみることができます。
喪失を癒すことが役割を手放す一歩
この、喪失体験から役割人生を生きている場合、
本当の自分とは離れた人生を生きることになりかねません。
では、本当の自分に立ち戻るために
どうしたらいいのか?
それは、喪失による痛みを癒してあげることです。
「役割とは、まだ弔っていない喪失の隠れみの」
とスペザーノ博士はおっしゃっています。
人は生きる過程で、なんらかの喪失体験をします。
親の離婚や死別、友人の転居、結婚による兄弟の別れや
ペットとの死別もその一つです。
その痛みや悲しみを感じつくし、受け入れること、
そのことで喪失を弔うことができるといいます。
それが十分にできないと
その痛みを隠すための役割が生じてしまうのです。
それだけ辛いことだから、どうしょうもないこともあるでしょう。
でも、それで生まれた役割に気づいたなら、
もう十分だよ、手放していいよって言われているのかもしれません。
悲しいね、辛かったね、、、
それを感じる私がここにいるね、、、。
私は、父が亡くなった時に言いたかった言葉、
「お父さん、死なないで。」
それを口にすることができた時、
封じ込めていた涙を流すことができた時、
「父の代わり」という役割をやっと手放すことができました。
もし、あなたがとても大切な誰かを喪ったことで
役割を担っているのであれば、
その悲しみ、痛みを癒して、
役割を手放すこともできます。
いつからでも本当の自分を取り戻すことができるのです。

人生における4つの役割(L・サニー・ハンセンが提唱)とは?
「役割」と聞くと、なんだか義務や責任のように感じて
息が詰まってしまいますよね。
ここでは、キャリア理論の第一人者である
L・サニー・ハンセン教授の人生の4つの役割理論を紹介します。
ハンセン教授は、その4つの役割を
パッチワークのように自分が心地よいバランスで
デザインしていくことを提唱されています。
これからは誰かのためではなく、
自分らしく人生を設計していくヒントを考えてみましょう。
① 労働(Work):自己表現としての仕事
これまでの仕事は、生活のため、あるいは家族を支えるため
の責任感が強かったかもしれません。
でもこれからの「労働」は、もっと自由です。
お金を稼ぐことだけが目的ではなく、
「私はこれが好き」「誰かの役に立ちたい」という純粋な想いを形にする、
大切な自己表現の場になります。
これまでの経験を活かし、
あなたが本当に輝ける働き方を、自分軸で選ぶことができます。
② 学習(Learning):一生をかけて自分をアップデートしていく学び
子育てや仕事に追われ、自分の学びを後回しにしてきませんでしたか?
これからの「学習」は、テストのための勉強ではありません。
あなたが「もっと知りたい!」と思う趣味や、
新しい資格の勉強など、心のときめきに従って
知識を深めていく時間です。
50代からの学びは、あなたの世界をぐっと広げ、
これからの人生を何倍も豊かに彩ってくれる
最高のエネルギーになります。
③ 余暇(Leisure):心の栄養となり、自分を解放するクリエイティブな時間
「自分のために時間を使うなんて、なんだか申し訳ない…」
そんな罪悪感は、今日で終わりにしましょう。
「余暇」は、ただの暇つぶしではなく、
あなたの心をリフレッシュさせるための大切な栄養です。
美しい景色を眺める、好きな音楽に浸る、旅に出る。
あなたが心からリラックスし、自分を解放できる時間を
たっぷり取ることも、人生の重要な役割のひとつなのです。
④ 愛(Love):家族、友人、そして「自分自身」を慈しむこと
これまであなたは、周りの人へ
たくさんの「愛」を注いできましたよね。
これからはその温かい愛を、
誰よりもまず「あなた自身」に向けてあげてください。
家族や友人、地域との心地よい繋がりを大切にしながらも、
自分の心と体を一番に労わり、慈しむこと。
自分を愛で満たしてあげることこそが、
これからのあなたにとって最も美しく、
大切な役割になります。

人生後半の役割を軽やかに選ぶ3つのステップ
人生後半の役割は、自分軸で選んで組み合わせる。
最後に、そのための3つのステップを紹介します。
ステップ1:しなければならないを手放そう
最初のステップは、役割に絡みついていた
「しなければいけない」「するべきだ」という
べきねば思考を手放すことです。
50代は、家族や職場の同僚、部下、友人などのために
多くの役割を担い、がんばってきましたよね。
そのおかげで、得られたことも
誰かを幸せにすることもできました。
だからもう、その誰かのための役割から
卒業しましょう。
「今まで、私がんばったね」
ってあたたかい労いの言葉をかけて
ありがとうの気持ちで手放してあげましょう。
ステップ2:4つの役割の黄金バランスをデザインする
べきねばの役割がなくなったところで、
これからは「私主体」で役割を作っていきます。
その時に、取り入れるのが、
先ほどの4つの役割です。
ハンセン教授のおっしゃる通り、
あなたらしく心地よいデザインに仕上がるように、
うまく組み合わせていきましょう。
ステップ3:小さな一歩から自分らしい人生が始まる
最後のステップは、小さく一歩を踏み出すことです。
得意なことを活かして仕事をしたい、と思うのなら、
そのことを誰かに話してみる、というのも一歩です。
習い事をしたいと思うなら、
すでにやっている人に声をかける、
インターネットやSNSで検索する、
そういうのも立派な一歩です。
私は地域の自然を生かした活動をしたい、と思い、
森林ボランティアに参加しました。
どんなことでも、あなたがワクワクすることなら
そのための一歩を踏み出してみましょう。
それらが育っていくことで
きっと美しく心地よい、「マイライフ」という名の
パッチワークが縫い上げられていくことでしょう。
役割は、決して悪いものでも辛いものでもありません。
人生を楽しく豊かにさせるものでもあるのです。
あなたは、何から始めますか?
そうはいっても、
ここまで読んでくださったあなたは、
きっとこれまで、たくさんの役割を
一生懸命に担ってきた優しい方なのだと思います。
「これからは自分軸で生きたいけれど、何から始めたらいいか分からない」
「私の本当にやりたいことって何だろう…」
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お読みくださり、ありがとうございました。